★椿屋シネマ倶楽部のネタバレ映画レビゥ★
  ↑何だその適当なネーミングはっ
 
 
スタンドアップ
 
<出演>
シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、
シシー・スペイセク、リチャード・ジェンキンズ、ウディ・ハレルソン他
 
<粗筋>
2児の母、ジョージー・エイムズ。日頃から夫のDVに耐えてきたが、とうとう実家へ戻る。
優しく迎える母親に対し、「お前の浮気がバレたんだろ?」と冷たい父親。
 
迎えに来た亭主を追い返し、美容院でシャンプー係の職に就いたジョージーは、
そこで嘗ての友達グローリーと再会、彼女が鉱山で働いていくと聞いて驚く。
鉱山の仕事はカネになると聞き、2人の子供を自分の力で養いたい思いから、
敢えて3Kの職を選ぶが、父親は大反対。
 
希望を胸に新たな職場へ向かったジョージーだったが、
そこは想像以上に酷い「男社会」。
壁に溢れる卑猥な落書き、男達の猥談、悪戯の数々…
堪らず組合に訴え出るも、逆に「男の仕事場にしゃしゃり出て来てるくせに」と
まともに取り合ってもらえない。
 
そればかりか、上の子サミーの父親が分からないからと、
地元の人々に阿婆擦れ呼ばわりされ、サミーも孤立していく。
徐々に居場所を無くして行くジョージー。
 
とうとう社長に直訴するが、逆に被害妄想を疑われ、
職場改善どころか解雇を言い渡されてしまう。
このままじゃ済まされない。みんなの為にも、と裁判を決意する。
 
しかし裁判では、関係無い筈の自身の過去まで持ち出され、
父親の分からない子供を産むほど関係の派手な女の言うことを信頼するのか、
会社側はそこに焦点を持って来ようとする。
これ以上会社に居辛くなるのを恐れ、他の女性社員は誰一人として味方をしない。
 
たったひとりで巨大企業に立ち向かう。
圧倒的に不利、そう思われた。
 
その時、彼女の弁護士が証人から引き出した一言。
「あれはレイプだった」
その一言で、状況は一変する。
彼女は父親の分からない子供を産んだのではなく、「被害者」だったのだ。
 
法廷に異音が響く。
筋萎縮性側索硬化症を患い、余命幾許も無いと思われる友達、
グローリーが車椅子で傍聴に来ていて、不自由な手で意思を伝えようとしていたのだ。
代理として夫カイルが読み上げた文面―――
「私、グローリー・ドッジはジョージー・エイムズに全面的に同意します」
それを機に、両親、そして職場の女性社員、男性社員までもが、
ひとり、またひとりと賛同の起立をするのだった。
 
 
<感想>
んー…まず最初に、「スタンドアップ」の邦題がマッチしないなー、と…。
確かに裁判のシーンで弁護士が「立ち上がれ、たった一人でも」と言うシーンがあって、
そこそこ感動的ではあるんだけど。
なんか違う。
 
因みに原題は「NORTH COUNTRY」。
「北の国から」じゃまずいか、流石に(笑)
 
中身はというと、「観て良かったー」と思える映画でした。
やっぱ予告の作り方が拙い。大変拙い。
予告だけ見ると結構軽い話のように思えるんだよねー。
実際はとても重くて、見応えアリ、です。
 
何故周りの「良識ある」大人達は彼女を遠巻きにするのか。
何故父親は必要以上と思えるほど娘に冷たく当たるのか。
その辺が裁判のシーンを通じて徐々に明らかになっていくんだけど、
それと共に父親の誤解が解け、反抗的な息子は母の愛を確かめ、
遂に孤独だった彼女は周りの人々に溶け込んでいく、
その経過は本当に感動的です。
 
実話を元にしているそうだけど、1989年って言えばそんなに遠い昔じゃないのに、
男女の差別がアメリカにこれほど残っていたのかってのは驚きました。
鉱山という職場だったから尚更なのかな。
 
<スナコ的評価>
総合:8点。
見る価値あり。
 
 

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索